はじめに
第73回美学会全国大会が2022年10月15日(土)・16日(日)に京都工芸繊維大学で開催されました。美学会で初めて発表する若手研究者のために第65回大会以来、美学会と当番校の共催企画として開かれています「若手研究者フォーラム」も、今年で9回目を迎えました。今回も意欲的な発表が集まりました。以下は、発表者の任意による投稿のなかから、ある程度の水準に達しているものを論文として掲載した報告集です。若干の字句の修正や書式統一のための処理を行った部分もありますが、原則的には、発表者から送られてきた原稿をほぼそのまま掲載しました。「若手」研究としての性格上、多少の不備があるかもしれません。その点につきましては、各発表者による研究の進展を待つことにして、ここでは発表時の原形を伝えることを第一の目的としました。「若手」らしい、新鮮な着眼点や問題意識、鋭敏な直感や大胆に越境する想像力などを感じ取っていただければ幸いです。
美学会「若手研究者フォーラム」委員会
委員長 後藤文子
目次(個別PDFのダウンロード)
タイトルをクリックすると、発表者ごとの「報告論文」(PDF形式)を閲覧できます。
サセッタ作《ボルゴ・サン・セポルクロ多翼祭壇画》裏面の図像解釈の試み
園田葉月
ロレンツォ・レオンブルーノ《アペレスの誹謗》
——「運命」の図像から見る——
田村万里子
幾原邦彦『少女革命ウテナ』におけるバンクの役割
—— 天井桟敷の影響を中心に ——
髙橋優季
まなざしで触れる『ピアノ・レッスン』
—— 触感的視覚性を手がかりに
森川結真
自己理解の自由としての表現の自由
村山正碩
フラ・アンジェリコ作サン・マルコ修道院僧房《受胎告知》における 「受肉」と「光」の問題
—— 形象不可能性をめぐって
杉山太郎
マイケル・フリードの「演劇性」概念について
——「形式としての形:フランク・ステラの不規則な多角形」(1966)を中心として
茶圓彩
小村雪岱と同時代の潮流や批評
—— 挿絵というジャンルにおける作家性の検証 ——
五十嵐小春
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