日本学術会議の会員任命問題に関して、本学会は2020年10月に会長名で声明を公表しました。しかしそれから二年半近くが経過した今日でも状況に変化はなく、任命拒否の理由も開示されていません。そればかりでなく政府は現在、日本学術会議の独立性を損ない、会員選考に介入できるような法改正を強引に進めようとしています。これは美学会をはじめとする学術団体にとってのみならず、国家や社会にとって由々しき事態であるといえます。われわれは日本国政府がそのような権力の濫用を控えることを要求します。
美学会前会長、日本学術会議哲学委員長・吉岡洋
美学会会長・吉田寛
2023年2月